nu notebook

nu notebook

1950年代からの国内外のベリカード1200枚を掲載したオンライン資料館のようなサイト

TNK FR UR QSL

oldvericard3.jp

60年前*1から収集した、1,200枚のBCLベリカードを掲載してあるサイト。
シンプルな個人サイトです。

昔、60ほど前のBCLベリカード1,200枚を、整理してアルバムとしました。
 整理してみますと、当時の世の中の動きも分かり、時代物としての面白味もあり、
 大げさに言えば、放送界の歴史的な資料とも言えるのではないでしょうか。
  昔(1954-1973)20年間の受信カードが短波520枚と中波490枚と(1992-99)
 8年間のDeutsche Welle日本語放送の210枚ほどがありました。
  私にとっては宝物の受信カードも、世代が変われば価値は無く、ゴミとして
 捨てられる運命にあると思われ、アルバムにしてみました。
  歴史的な出来事の資料として:
 例えば、今は存在しない局の受信カード:東ドイツ・英軍呉キャンプ・南ヴェトナム解放
 戦線・ラジオ三重。

ベリカードというのは、簡単に言えば放送局に受信報告書を送ると慣例的にお礼としてもらえるカードのことらしいです。

ja.wikipedia.org

各放送局によって趣向を凝らしたカード(ほとんどは局キャラクターのイラストや放送局社屋、スタジオ、主調整室、送信所などの写真)が発行されており、その収集も一つの楽しみとなる。番組宣伝はがきを流用したものやデータのみのものもある。カードではなく、文書の形を取った確認証を発行している局もあり、こちらは特にベリレター(英語: Verification Letter)と呼ばれる。法令上に発行が義務付けられたものではないが、自社の電波がどこまで届いているかの指標になるため、一種のサービスとして発送が行われる。 

これが大盛況のサイトなら私はこのエントリで何も言うこともなく、ただうわーすげーすげーとサイト内を見て回るだけなんですが、ページの下にあるカウンターはあまり回っていないようで、こんなに充実したサイトなのになんだかもったいない。(2020年開設のようだけど、2022年5月現在で530くらい)

しかも不穏なのが、

私にとっては宝物の受信カードも、世代が変われば価値は無く、ゴミとして捨てられる運命にあると思われ、アルバムにしてみました。

と書かれている点で、もしかしたら「ライフワークとして集めていて、でも周囲にはあまり理解者がいなくて、せっかくだから残したいとは思っているけど状況的に考えておそらく捨てられちゃうかなぁ」という感じなのかもしれません。

ともかくベリカードに詳しくない私があれこれ考えても仕方がないので、まずはベリカードに詳しい人・同じく収集している人の目に留まらないとどうしようもないわけで、つまり私がこんなブログで紹介するだけではどうにもならないわけで、どこかの時点で、拡散力のある愛好家の人に発見されないかなぁ……と思います。

それにしても、こういう切なる思いをウェブに載せて世に残そう、と思う高齢の方がいるということについて、ウェブ制作者としてはなんだかくすぐったいものがあるというか、ものすごく尊く感じます。仕事でウェブサイトを作っているとそれはだいたいお金儲けのためにやっているとしかいいようがないわけで、こういうウェブサイトを「改善」しようとするとウェブ屋は往々にして

  • まずはツイッターとインスタグラムを開設しないと話になりません!
    あと独自ドメインも取りましょう!
  • プロフィールページを整備しましょう!
  • ベリカード一枚ずつをエントリにして、カテゴリ別アーカイブを作って検索性を高めましょう!
  • サーバーは有償のものにして速度を改善しましょう! 

とか言い始めるので、やっぱり個々のやり方で愛を語るのがいいんだと思います。

個人サイトは人間の人生の一片で、そのありようは食とも共通します。
そういうわけなので、ご存じ孤独のグルメの名台詞で締めようと思います。

モノを食べる時はね
誰にも邪魔されず
自由で なんというか
救われてなきゃあダメなんだ

独りで静かで豊かで……

―― 井之頭五郎

個人サイトというのはね、誰にも邪魔されず、自由で救われていてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで……。*2

*1:というか2022年-1954年だから正確には68年前

*2:今の流行というか潮流は「むしろここまで真逆なことある?」ってくらい真逆ですよね